SECRET COCKTAIL


「彼女に何かあったら、まず俺が許さない」


「俺は、」


「半端な気持ちなら、彼女に近づくな。簡単に女が欲しいだけなら、他を探せ」


そうか、と思った。



彼が俺に言いたかった事は、これなのだろうと。



同じ土俵に上がるつもりはない、と言った彼の事情がどんな物なのかは知らないけれど。

そんなものに遠慮していられるほど、こっちだって余裕があるわけじゃないんだ。


「高城さん、俺は本気だって言ったはずです」


「口ではどうとでも言えるな」


「それなら、高城さんに認めてもらえるように頑張ります」


まるで彼女の父親を相手にしているような自分の台詞に、戸惑う自分もいるけれど。

俺だって簡単な気持ちでここにいる訳じゃない。


好きな女の前で全く下心がないと言ったらウソになるけれど、彼女に対する気持ちは誠実であるつもりだ。

だけど、さすがに酔いつぶれてしまった彼女の前でそれを言っても説得力に欠けるだろう。

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