秘密の契約
打ち合わせが終わって千波と十和子が事務所からいなくなると女性従業員がため息を吐いた。


「やっぱり素敵よね~ 御曹司」


「憧れてもどうにもならないわよ?」


「それはそうだわ 御曹司には美しい十和子女史がいるものね」


バリバリ仕事をこなす十和子は早くもここで尊敬されていた。


「美男美女でお似合いよね~」


などと事務所では話されていた。






バスに乗った一行は2時間30分後、朝倉ニセコホテルのエントランスに到着した。


「郁斗!すごいホテルだね」


愛が外観を見て驚く。



雪の中に立ったホテルは優美そのものだ。


「ここにカップルが泊まりたいのも分かる気がするよ」


梨絵も朝倉ニセコホテルの外観に圧倒されていた。


「郁斗って御曹司だったんだ」


「まあな」


適当に答えた郁斗に日菜は笑った。



千波も郁斗も「御曹司」という言葉が嫌いなのだ。





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