秘密の契約
千波くんが選んだホテルは家から車で３時間ほどかかる海。



３時間走れば少しは綺麗な海で泳げる。



愛ちゃんと駅で待ち合わせしたあたしは千波くんの運転するBMWに乗って駅へ行った。



後部座席に乗ろうとすると郁斗に笑われた。



「何で笑うの？」



「日菜は兄貴の恋人だろ？恋人は助手席に乗らないと」



すっかり千波くんとカップルな事を忘れていた。



「でも……愛ちゃんは郁斗が隣だと緊張しちゃうかもしれないよ？」



「いいんだよ　ダブルデートだろ？」



郁斗が笑って日菜を助手席に押し込めた。




そんな２人の会話を千波は見ていただけだった。



駅で愛ちゃんと会うと朝倉兄弟にだいぶ気後れしているみたいだった。



親友の愛ちゃんは綺麗な顔をしている。



どっちかって言うと萌みたいにハッキリした顔立ち。



切れ長の目、身長も１７０センチあって３人に囲まれるとあたしはちびに見える。






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