叶わない。
責任
『俺のことを?なにいってんの。だめだよ。旦那いるし子供もいるんだからさ!』

ひなさんは、うつむきため息を着いた。

『やっぱそうだよね。』

悲しげな表情をみせる。

僕はこの空気に耐えられない。
そう思い切り出した。

『海!海見に行こうよ!』

『そうだね。せっかくきたんだもんね。』

伝票を持ち会計に向かう二人。
店員がいう。

『会計はご一緒で?』

『あ、はい。一緒でお願いします。』

僕は財布を出し、一万円札で払おうとした。

『え?いいよ。自分の分は出すよ。』

『独り身の俺が、出さないとカッコ悪いじゃん。』

無駄に格好をつけたがる僕がいた。
ぺこっと頭を下げてにこにこしているひなさんを見て、さて!ここからストレス発散だ!と気合いをいれる僕だった。
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