焦れきゅんプロポーズ~エリート同期との社内同棲事情~
「……でも、明日はダメ」
キスの隙間でそう呟きながら、私は一言そう言った。
うん、と勇希が短く返してくる。
『恋人同士』の夜は今日が最後。
明日の今頃、私たちは『夫婦』になっている。
豪華なディナーの席に着く時、私と勇希の左手の薬指には、お揃いのマリッジリングが嵌っているはずだ。
そして週が明ければ、いつもと変わらない忙しい毎日が待っている。
秋が来たら、勇希は『史上最年少課長』に昇格して、きっと今よりもっと忙しい日々を過ごすのだろう。
勇希の『お嫁さん』になって初めての手料理は、カレーにしようと思った。
忙しい仕事の後でも簡単に作れる、いつもと変わらないカレー。
だけどそこに、私のありったけの勇希への想いを込めて。
これまでの六年間の勇希への愛を込めて。
だから、今は――。
独身として最後の夜を、思いっきり甘く過ごそう。
これからも恋をし続ける勇希との、最後の『他人』の夜を――。
キスの隙間でそう呟きながら、私は一言そう言った。
うん、と勇希が短く返してくる。
『恋人同士』の夜は今日が最後。
明日の今頃、私たちは『夫婦』になっている。
豪華なディナーの席に着く時、私と勇希の左手の薬指には、お揃いのマリッジリングが嵌っているはずだ。
そして週が明ければ、いつもと変わらない忙しい毎日が待っている。
秋が来たら、勇希は『史上最年少課長』に昇格して、きっと今よりもっと忙しい日々を過ごすのだろう。
勇希の『お嫁さん』になって初めての手料理は、カレーにしようと思った。
忙しい仕事の後でも簡単に作れる、いつもと変わらないカレー。
だけどそこに、私のありったけの勇希への想いを込めて。
これまでの六年間の勇希への愛を込めて。
だから、今は――。
独身として最後の夜を、思いっきり甘く過ごそう。
これからも恋をし続ける勇希との、最後の『他人』の夜を――。


