半分のキモチ
このクラスマッチも9月にある文化祭も全てが最後。
もう来年はない。
来年はそれぞれ居るべき場所にいる。
卒業までの余興を私達はこれから全力で楽しんで、その想い出は笑顔だけを残したい。


クラスマッチに向けてみんなのテンションが上がって行く。
"菅野工務店"と書いたクラスの旗を作り、お揃いのハチマキと名前入りのバッチを作り、みんなの気持ちが高まって行く。


「よっし!優勝するぞ!」


正也の掛け声で教室からみんな校庭へ向かう。
開会式が終わりそれぞれの競技へ気合いを入れた。


「あっ、宮本」


ソフトに出る予定の清水が私を呼び止める。


「何?」

「これ、ちょっと持っとけ」


そう言って清水は自分の首から下げていたタオルを私の首にぶら下げた。


「え?何!ちょっと臭いんだけど」

「臭いはずねーだろう」


そう言って清水は笑って私の前を歩く。

バクバク速くなる鼓動に茶化してないと、何だか良く分からない感情に潰されてしまいそうだった。


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