半分のキモチ
正也に叩かれた頭を触りながら"最後だからな"と言う正也の言葉がみょうに響いてくる。


最後……


廊下の端から騒がしい教室へと視線が向く。


卒業すれば、ここに居るほとんどの奴とは縁が切れる。
もちろん、宮本もその一人。
もう友達ですらない宮本とは連絡する理由がない。


今までは考えもしなかった。
いくら泣かせてしまうと思っていても、
会いたい、会いたくないに関係なく、
理由なんてなくても、学校に来れば宮本に無条件に会えていた。


それが当たり前だった。
当たり前のことが当たり前じゃなくなって行く。



「……最後。か、」



独り言のようにつぶやいて、俺は何時ものように昼飯を買って、りさが居る屋上へ向かった。


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