半分のキモチ
「あれ?宮本は?」

「さぁ~知らねーけど」

「知らねーって」


克巳は不満げな顔で「風呂かな……」と部屋を出て行った。


ここにもやり残したことがある奴が居るらしい。
克巳が宮本を探しに行って一時間。
今だに克巳も宮本も部屋には戻って来ない。


まぁ、最後だから……
そんなことを考えていると、


「清水君、愛子知らない?」


……また宮本かよ。


「知らねー」

「何それ、」

「あのよー。克巳もそうだけど、何で俺に聞くんだよ。俺は宮本のお守り役じゃねーし」

「じゃあ、何?」

「は?」

「じゃあ、愛子の何役?」

「何役もねーよ」

「今日、何しに来たのよ!早く愛子探して!」


中山は俺の腕を引っ張り無理部屋の外へ連れ出した。


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