半分のキモチ
「ちょ、ちょっとかっちゃん」

「大丈夫だよ。って言うか嘘じゃないし、あぁやって言っておかないと、こないだみたいなことにもなるしね」


かっちゃんはかっちゃんで考えていてくれてるみたいだけど……


ガタンと大きな音に「おい!清水」
教室の中からは三上君の声。
その声に振り向けば、何が気にいらないのか清水が近くにある椅子が倒れていた。


「どうしたの、清水」


かっちゃんに聞けば「朝から機嫌悪いんだよ」と呆れた顔で清水を見ていた。


彼女と別れて荒れているなら、寄りを戻せば良いのに。
あんなに好きだったくせに。


何時もなら一言、二言言ってたけど、今は何も言えない。
私が清水に近づくのはきっと逆効果。


私が近づけば最近は清水は何時もいらつくだけで、
笑ってくれない。


清水を笑顔に出来るのは彼女だけ。
私じゃない。

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