この手を離さない
園長先生はなお静かに微笑んでいた。



「正直言って、最初に若すぎるあなたの決意を聞いた時には、私も少し心配だったの。でも、ちゃんとこうしてボランティアに来て勉強しようとするあなたの気持ちが本物だということは伝わって来た。もしあなたに光輝君と一緒に生きていくという覚悟があるのならきちんと腹をくくりなさい。世間は冷たい側面もあるもので、何かととやかく言う人は必ずいる。負けちゃだめよ。光輝君を好きなら、障害者としての彼じゃなくて、1人の人間として彼を愛してあげなさい」



そう言って、紅茶を口に運んだ。



私も静かに紅茶を飲み干した。






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