この手を離さない
「光輝、そろそろ帰ろうか?今日は、家に帰るんだよね?」



光輝の方を向き、車いすのハンドルに手をかけたその時、



「なあ、奈美。ボール1個取ってきて」



光輝は私の言葉には答えず、バスケットのゴールをまっすぐに見つめている。



「うん、ちょっと待ってて!」



全力で駆け出し、用具室に向かった。
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