俺様上司は溺愛体質!?

 顔を見合わせてうなずきあう二人にちとせは脱力する。

「まあ、真屋さんのことは別にしても、伊東さんのお誘い受けたのは事実だし……。行ってくる」

 そう。伊東とデートをすると決めたのは間違いなく自分だ。

 昼間しか会えないと答えたら、彼は気を悪くすることもなく満面の笑顔で、
「じゃあ水族館にでも行く?」
と、トントン拍子に話が進んでしまったのだ。

「行くことになったけど、ちゃんと伊東さんにも話すよ。何度も受けられないもん。だから誰にも言わないでね」

 片思いの相手に他の男の人とデートすることを知られたくないと思うのは当然の乙女心だ。

「なんだ、随分朝から騒がしいな」

 そこに真屋時臣が怪訝そうに第三に入って来た。

「あっ、真屋さん聞いてくださいよー」
「わーっ!!!」

 潤が真屋時臣に向かっていくのを後ろから抱きつき口をふさぐ。

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