俺様上司は溺愛体質!?

「左脚からやろう。つま先を伸ばせ」
「えっ、あっ、はいっ!」

 足の甲からつま先が一直線になるよう力を入れる。

「まず、つま先から足首まできっちり入れるんだ」

 ストッキングにつま先が覆われ、そして足首まで包み込んでいく。
 想像していた圧迫感はなく、空気で包まれるようだ。

(あれ……?)

「そして前後、バランスをとりながら太ももまで引っ張り上げる」
「きゃあっ!」

 あっという間に、真屋時臣の手によってストッキングは膝上二十五センチまで引き上げられた。タイトスカートを履いていたからそれもたくし上げられた。

 あらわになった自分の太ももに思わず赤面するちとせだが、
「フラフラするな。立って俺の肩に手を乗せろ」
「え、はいっ……」
 真屋時臣に言われた通り、彼の肩に両手を乗せるしかなかった。

(ううう、恥かしい〜!)

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