俺様上司は溺愛体質!?

 彼の指がスカートの下から入ってくる。
 太ももの上をなぞり、下着の下から伸びているベルトをつかみ引き寄せ、ストッキングの端をパチンとはさみ込む。

「前は内腿寄りで、もう一本はその対角線上が好ましい。この時膝を曲げて上半身をひねると留めやすいぞ」

 指が太ももの裏に回って、ベルトを留めるために探るように動く。

 たったそれだけのことなのに、ちとせは白旗を上げていた。

(わかった、わかったから早く終わってー!)

 いやらしい触り方をしているわけじゃない。説明する声もあくまでビジネスライクだ。
 だがしかし、いかんせん魅力的すぎるのだ。

(真屋さんが悪いっ!)

「片足が終わった。次は右脚だが」
「っ……は、はいっ、右脚は、自分でやってみますっ!」

 全身からドッと力が抜けた。
 パイプ椅子に腰を下ろすと、潤がもう片方のストッキングを差し出す。
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