ヴァイオレット
「遅くなっちゃったけど、まだ俺のことを好きでいてくれてるなら、今度はすみれちゃんの返事を聞かせてほしい」

そんなのもう決まっている。

3年間ずっと雅人さんのことしか考えられなかった。

上京したあの日、
もう2度と会えないと、
有名になったあの日、もう手の届かない人だと諦めていた。

なのに3ヶ月間しかそばに居なかった私を、3年間も想っていてくれた。

ああ。
もう哀しい涙は流さなくてもいいんだね。

「私も、雅人さんが好きです」

3年前言えなかった言葉。
やっと、ちゃんと伝えられた。

「もう、離さないから」

雅人さんに抱きよせられ、私はぬくもりに包まれる。

もう絶対に離れない。
< 22 / 24 >

この作品をシェア

pagetop