一途な外科医と溺愛懐妊~甘い夜に愛の証を刻まれました~
「ねえ游さん。冗談だなんて言わないで、私のこと抱いてください」
「……由衣子ちゃん」
游さんは私のことを抱き寄せた。その力強さに、やっぱり男の人なんだと思う。いつもはどこか中性的で、やさしい游さんはどんなふうに私を抱くのだろう。想像できない。
私を抱きしめていた腕を解くと、右手で頬に触れた。私はそっと顔を上げる。游さんの少し垂れた目が、私を熱っぽく見つめていた。
そんな游さんに見つめられて、私の下腹部が疼いた。こういう行為が久しぶりだからではなく、彼の魅力がそうさせているのだと思う。
やがて柔らかな唇が重なり、やがて私の口のなかに侵入してくる舌を素直に受け入れた。唾液が混ざり合い、甘い吐息が漏れる。
はあはあと彼を煽るように上がっていく息は、自分で聞いていても卑猥だ。でも、止められなかった。
游さんの手は私のシャツの中に侵入し、器用にブラジャーのホックを外した。その手慣れた様子に過去の女を思い浮かべて嫉妬してしまった私は、少しだけ意地悪を言う。
「……だめ」
「じゃあ、止めようか?」
「だめ」
「どっちなの?」
游さんはクスリと笑いながら私をみつめる。
「止めないでください」
游さんの方が一枚上手だったようだ。
自分から彼を求める言葉を口にして、羞恥心が増した。
游さんが私のシャツを脱がす。蛍光灯の光の下で、露わになった胸の片方は口に含まれてその先端を固くする。濡れた下半身はもうすでに彼の指先にあばかれてしまっていた。
私の体は正直すぎる。游さんにどう思われているか心配になった。