運命の恋、なんて。
「スピード狂?もっと飛ばそーか」




「そっ、そうじゃないよ!どこに行くのかなーって思って」




「秘密~」




八雲くんの嬉しそうな声が聞こえて、あたしも更に嬉しくなった。




「楽しみ」




「そんなテンション上がってる胡桃ちゃん、初めて見るかも」




「だって楽しいもん」




アップダウンを繰り返し、八雲くんはどこかを目指して突っ走っている。




坂道もスイスイのぼっちゃうのがホントすごいよ。




「重かったらおりるよ?」




「ヘーキ。こんなのどってことない」




華奢なのに、結構体力あるんだね。




あたしなら、自分ひとりでもおりちゃうほどの上り坂。




それなのに八雲くんはぐんぐんのぼっていく。




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