運命の恋、なんて。
「胡桃の姿が見えたから、追いかけてきたの。3階に来てって言ったけど、お化け屋敷じゃないよ?」




「わかってたけど、強引に連れてこられたんだってば…」




「そうなんだ。先輩、無理やりはダメですよ」




碓井くんがやんわり注意してくれた。




「無理やりじゃねーけど?いいって言ったよな?」




先輩って言ってるし、3年生なのかな。




威圧感たっぷりに言われると、なんていっていいのかわからない。




「そんな怖い顔して言われたら、断れないっしょ。先輩、やだな~」





またしても碓井くんに助けてもらっちゃった。





「そうか?ま…入りたくないならいいけどな」





諦めたのか、先輩は他のお客を探しに教室の外へ出て行った。




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