運命の恋、なんて。
そしてそのまま、腕を持つように言われた。



電車では手を繋いだけど、今度は腕を組んで歩く。



ますます、あたしたちカップルっぽい。



「ずっと持ってたら邪魔じゃない?」



「大丈夫。手繋ぐより、こっちのが落ち着く」



あたしは全然落ち着きません…。



イケメンの腕に掴まって歩くとか、なんて贅沢。



水族館をめぐる間、魚のことなんて眼中にない。



男の子とこんな風にデートしたこともないし、もう緊張しっぱなしで、何を話したのかすら覚えてないほど。



水族館の中をどんどん進んで行くと、やっと休憩スペースに出た。



ショップもあるし、ここで終わりかな?



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