運命の恋、なんて。
八雲くんの家で待つようになってから1ヵ月が経つ。




お互い特に約束を入れることもなく、放課後は八雲くんの家に直行することもあり、一緒に過ごす時間が一気に増えた。




短縮授業の日なんて、午後から夜までずっと一緒にいる。




相変わらず毎日家まで送ってくれて、八雲くんの優しさは変わらない。




勉強や読書をしたり、DVDを見たりして家の中で過ごしたり、外にでてカラオケに行ったりヤスくんの家で遊んだりと行動内容は様々。




それでもいつもあたしのとなりには、八雲くんがいる。




もう、いない生活なんて考えられない。




今日も、学校が終わるとすぐに、カバンを持って教室を出た。




すると、ノンちゃんが追いかけてきた。




「胡桃~、カラオケ行かない?」




「ごめ~ん。予定あるんだ」




「また八雲くん?たまにはあたしと遊ぼうよ。それに、去年同じクラスだった子も誘ったし、久々に話したくない?」




話したいけど…。



八雲くんも予定を入れないし、なんとなくあたしも入れにくいんだよね。




それに、今日もまた会いたいっていうのが大きいのも確か。




「また今度。ごめんね、ノンちゃん」




「えー…ホント付き合い悪くなったよね。前の胡桃なら、あたしに合わせてくれたのに」




そうだよね、前のあたしなら…すぐに気持ちが揺らいでいた。




協調性があるっていえばそうだけど、人に流されやすかった。




「八雲くんと約束してるから、行くね」




「どうせ明日も会うんでしょ?今日ぐらい、いーじゃん」




ノンちゃんが強引にあたしの腕を引っ張る。



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