CURRENT



「ちょっと、それって職権濫用じゃ……」


「違うし。
元々、仕事出来ずに迷惑をかけているだけだから、いつでもクビに出来るし。部長も喜ぶだろうしね」



私の心配をよそに、にっこり笑って言う。

その笑顔が黒いよっ。怖いっ。


ようやく他の子たちも自分の立場に気づいたのだろう。

静かに自席でパソコンに向かっている。



「……今更、おせぇって」



それでもなお、彼は吐き捨てる。

まぁ、確かに今更ではあるな。



「あ、そうそう。アンタはコレ。全然ダメ。誤字脱字だらけ。
文章もまともに打てねぇの?」



私に嫌みを言って来た子に向かって、彼は書類を差し出す。

笑みは消え、優しい口調もどこかへ消えてしまった。




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