真っ白のラブレター

翌朝は台風一過の快晴。
昨夜の嵐が嘘のような天気だ。

いつもより早起きした穂風は、河川敷へスタンプの散歩に出かけた。

「お、おはよう」

トレーニングウェアでストレッチする歩を見つけて、声を掛ける。

「おはよう」

「あの、昨日はありがと」

「いや、別に」

黙々とストレッチを続ける歩。

「夜中に脱走しなかったか?」

「えっ?あ、うん。よく寝てたよ」

「それは良かった」

歩の表情が見えない。

「もしかして、気にしてくれてたの?」

「当たり前だろ、また嵐の中に飛び出されたら困るからな、おまえが」

「えっと、私?」

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