真っ白のラブレター

大きな相合傘。
もちろん、名前は笹田と天崎。
おまけに、その横にはキスをする二人の似顔絵まで添えられていて。

穂風は真っ赤になって、黒板消しを取りに行く。
そこへ、遅れて入ってきた歩が、黒板を一目見るなり、窓にかけたあった雑巾を2枚つかむと、両手で落書きを消し始める。


「ありがと」

歩の顔を見られなくて、うつ向いて小さく呟くと、「気にするなよ」耳元で歩がささやく。

ガラッと扉が開き、先生が入ってくる。

「そこの二人、何してる?」

「落書き、消してました」

歩が大きな声で答える。

「早く席につきなさい」

「はい」二人が同時に答える。
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