真っ白のラブレター
☆*。13 ラブレター

翌日、しょんぼりしている穂風を見て、月子は心配そうに声を掛けた。

穂風から一部始終を聞かされ、月子は黙り込んでしまった。
月子は穂風の気持ちも,歩の気持ちも理解できたからである。

そして、二人がお互いの心の奥底にある、ある感情にまだ気付いていないということも。
二人は今、ぎりぎりの位置に立っていた。

何とかして、いい方向に導きたいとは思うものの、ここで軽率な行動をとっては逆効果になってしまう。
月子は、いつになく、重々しく口を開いた。


「穂風は、沢野さんの手紙を受け取った時、どう思ったの。その時の気持ちを思い出してみて」

「ええと...」

穂風は答えに困った。

「じゃあ、うれしかった? 喜んで協力してあげようって、思った?」

「ううん。嫌だなあと思ったの。どうしてか、わからないけど」

「そっか。本当は断りたかった?」

「うん。でも、あんまり熱心だったから」

「ねえ、穂風。もし、あの手紙を渡す相手が、歩じゃなかったら? 別の男の子だったら、どうだったと思う?」

「さあ」

 穂風は考えもしなかったことを言われて、首をかしげている。
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