姉弟ごっこ
店内は照明も暗く個室っぽい作りになっていて、正に隠れ家のようだった。
「まひるちゃん、腹減ってる?ピザ頼んでいいかな。美味しいんだよ」久島さんはメニューが私にも見えるようにテーブルに開いた。
「もうペコペコです!ずっと立ちっぱなしだったんで」
「よし、じゃあいっぱい頼んでシェアしよう」
「はいっ」
ビールはジョッキではなく、お洒落な細いグラスに入って運ばれてきた。店内では会話の邪魔にならないくらいの音量で、しっとりとしたピアノの旋律が流れている。
デートはとっても楽しかった。
正直、こういうデートは初めてだ。
高校生のときに初めて彼氏という存在ができたが、田舎で遊ぶ場所もほとんど無かったので、デートは通学路と彼氏の家がお決まりのコースだった。
専門に通ってるときも、仲良くなった男女でグループ交際みたいになったけど、私は特定の相手とちゃんとした恋人関係に発展することなく今に至る。
明け透けに言うと、私には経験がない。
久島さんとの最初のデートは休日に恋愛映画を見に行って、食事をした。二回目は海までドライブして、夜景を見た。三回目の今夜は、隠れ家みたいなレストランで、美味しい料理とお酒をいただく。
なんだか憧れていた大人デートの定番を、順番に踏んでいるようですごく嬉しい。弾む会話の途中で見つめ合う視線にドキドキする。
スマートで優しい、大人な久島さんとなら、私はきっと……。
『俺、まひるなんかと付き合うんじゃなかった』
足枷になった古い恋の記憶から、自分を解放できるかもしれない。
「まひるちゃん、腹減ってる?ピザ頼んでいいかな。美味しいんだよ」久島さんはメニューが私にも見えるようにテーブルに開いた。
「もうペコペコです!ずっと立ちっぱなしだったんで」
「よし、じゃあいっぱい頼んでシェアしよう」
「はいっ」
ビールはジョッキではなく、お洒落な細いグラスに入って運ばれてきた。店内では会話の邪魔にならないくらいの音量で、しっとりとしたピアノの旋律が流れている。
デートはとっても楽しかった。
正直、こういうデートは初めてだ。
高校生のときに初めて彼氏という存在ができたが、田舎で遊ぶ場所もほとんど無かったので、デートは通学路と彼氏の家がお決まりのコースだった。
専門に通ってるときも、仲良くなった男女でグループ交際みたいになったけど、私は特定の相手とちゃんとした恋人関係に発展することなく今に至る。
明け透けに言うと、私には経験がない。
久島さんとの最初のデートは休日に恋愛映画を見に行って、食事をした。二回目は海までドライブして、夜景を見た。三回目の今夜は、隠れ家みたいなレストランで、美味しい料理とお酒をいただく。
なんだか憧れていた大人デートの定番を、順番に踏んでいるようですごく嬉しい。弾む会話の途中で見つめ合う視線にドキドキする。
スマートで優しい、大人な久島さんとなら、私はきっと……。
『俺、まひるなんかと付き合うんじゃなかった』
足枷になった古い恋の記憶から、自分を解放できるかもしれない。