姉弟ごっこ
するとテーブルに肘を付いて身を乗り出した芽衣子が、前屈みになって私をじっくり見つめた。
「久島さんは、やめといた方がいい」
見つめ合っているうちに、芽衣子の声にエコーがかかって頭の中で反芻する。
「なんで?旦那さんの大学時代の先輩なんだよね?」
「うん」
「優しくていい人だよ?」
「そうなんだけど……」
目を逸らした芽衣子は、下唇をきゅっと噛むような仕草をした。
「あの人ちょっと、なんて言うか。女性の噂が絶えないし、まひるの手に負える相手じゃないよ」
それって、どういう意味?
恋愛経験に乏しい私は、久島さんみたいなこれまで女性経験が豊富だった男性には見合わない?
いつか久島さんにお似合いの素敵な女性が現れれば、私は見切りをつけられて捨てられるから。だから早いうちに、身の丈に合わない恋には終止符を打った方がいいんじゃないか、って。
そういうこと?
「もう少し、相手のことをよく見極めたら?」
「えっ……」
「余計なアドバイスだって思ってるかもしれないけど、考え直した方がいいよ」
眉を下げて、芽衣子が見つめてくる。
私を心配してくれてるようだけど、釣り合わない相手とデートしてる親友を哀れむような、悲壮感に満ちた表情のようで。
「そんなことよりさ、冷めないうちに食べようよ!」
すごく卑屈になってる自分が嫌になったので、私は無理矢理笑顔を作ってピザを一切れ皿に乗せた。
「久島さんは、やめといた方がいい」
見つめ合っているうちに、芽衣子の声にエコーがかかって頭の中で反芻する。
「なんで?旦那さんの大学時代の先輩なんだよね?」
「うん」
「優しくていい人だよ?」
「そうなんだけど……」
目を逸らした芽衣子は、下唇をきゅっと噛むような仕草をした。
「あの人ちょっと、なんて言うか。女性の噂が絶えないし、まひるの手に負える相手じゃないよ」
それって、どういう意味?
恋愛経験に乏しい私は、久島さんみたいなこれまで女性経験が豊富だった男性には見合わない?
いつか久島さんにお似合いの素敵な女性が現れれば、私は見切りをつけられて捨てられるから。だから早いうちに、身の丈に合わない恋には終止符を打った方がいいんじゃないか、って。
そういうこと?
「もう少し、相手のことをよく見極めたら?」
「えっ……」
「余計なアドバイスだって思ってるかもしれないけど、考え直した方がいいよ」
眉を下げて、芽衣子が見つめてくる。
私を心配してくれてるようだけど、釣り合わない相手とデートしてる親友を哀れむような、悲壮感に満ちた表情のようで。
「そんなことよりさ、冷めないうちに食べようよ!」
すごく卑屈になってる自分が嫌になったので、私は無理矢理笑顔を作ってピザを一切れ皿に乗せた。