ダントツ!!16番人気の翔馬くん 2ndステージ
ぐぅ~


堪えろ、堪えるんだ、大和。


相手はただの高校生。


ましてや、俺のクラスの生徒だ。


ここで手をあげるわけにはいかねぇ…


俺はグッと拳を握り締めると、如月を見た。


そして、フッと笑みを零すと如月から翔馬を奪い返した。


『あっ、翔馬くん、返してよっ!!』


『い~や~だ~ねっ!!』


『あの…』


『翔馬くんは黙ってて!!これはあたしと先生の戦いなんだからっ!!』


『よしっ、よく言ったっ!!如月っ!!』


『あの…俺…』


『じゃあ、翔…』


『へっ!でもお前に翔馬はやらねぇよっ!!』


俺は翔馬を抱きしめながら如月を威嚇しまくった。


がっ、そんな俺らにとうとう嫌気が差したのか、


『俺、もう帰るっ!今日は誰もうちに来んなっ!!』


翔馬はピシャリと言い放つと、俺から逃れ、部屋から出て行ってしまった。

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