妖警察・白黒〜大妖怪・羽衣狐編〜
「なんか、怖いね…」


「私のパパが言ってたけど、心臓をくり貫かれている死体は始めてなんですって」


「そっかぁ…」


さっこちゃんのお父さんは、警察の刑事さん。だからなのか、さっこちゃんも好奇心旺盛と言うか、怖いもの知らずと言うか…


「1限目って移動教室だっけ?」


「そうよ。まぁ、ハゲちゃびんの科学だけどね」

「ハゲちゃびんって…」


そして、少し口が悪い。"ハゲちゃびん"と言うのは、科学担当・加藤先生のこと。頭が禿げているから、ハゲちゃびん。


「ハゲちゃびんはハゲちゃびんじゃない」


「でも私、加藤先生好きだなぁ。授業分かりやすいし、面白いし」


「そう?私は授業がよく脱線するから嫌いよ」


そんな他愛ない会話をしながら、移動教室の準備をする。移動教室は2年生の教室があるA棟の2階から渡り廊下を渡って、B棟の2階にある。一番遠い教室だと、コンピューター室かな。B棟3階の一番奥だもんね。


「まぁ、今日は早く帰りましょ」


「そうだね」


さっこちゃんの言葉に、私も頷いた。先月通り魔殺人事件が起きたばかりだし、6月になったから幽霊もうじゃうじゃいそうだし。


「珠洲も大変な時期が来たわね」


「そうなんだよね…はぁ、この時期は寝かせてくれないし。まぁ、追っ払うけど」


「さっきも言ったけど、あまり無理しちゃダメよ?貴女はよく無理して熱出すから」


「分かってるよ」
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