ドラマチックSボーイ
「あっ、静くん?!
久し振りじゃなーい!!」
「お久しぶりです、桜さん。」
私の肩に手を置いて静くんは微笑む。
びっくりした…
っていうか静くんが止めて無かったら今頃わたし…
「で、どうですかね?この子。
結構可愛いと思うんですよね。まだ若いから。」
静くんは遠まわしにその女優に対して
『老けている』と言ってもおかしくない発言をした。
「なっ…そう、ねえ…。」
それに気づいた女優さんは、一瞬顔をしかめながら
私をつま先から頭のてっぺんまで睨むように見た。
「…でも残念ね。
女優は顔だけじゃないわ。1番大切なのは演技力よ。
彼女の演技は見たことがないからわからないわ。」
顔だけじゃないことに気がついた女優さんは
言ってやったという顔をした。
「そうですね。すみません、
大切なことを忘れていました。
…でも、人の才能は無限大です。
油断してると…美しさも演技力も、あっという間に追い越されちゃいますよ?」
「………!」
『ではまた』そう言って静くんは私の肩を抱いたまま
一緒にスタジオの外に出た。