ドラマチックSボーイ
スタジオの外の廊下は本番前で誰もいなかった。
ひんやりとした空気が
私の熱くなった怒りをも冷ましてくれる。
「…ヒドイ言われようだな。
あ、桜さんに言ったことは嘘じゃないよ?
舞はホントに…」
「…たし、」
「え?」
廊下の床に視線を落として呟く。
「だから嫌いなの、芸能界。
カメラの前では愛想と自分の美しさを振りまいて、
裏では、気に入らない人がいれば悪口を言う。
そんな…本当の自分を隠している嘘つきな芸能人が…
…大嫌い…!」
やっぱり静くんは私にこんな思いをさせるために
ここに連れて来たんだ。
好きなら…なんで?