君の消えた青空にも、いつかきっと銀の雨

 心の中で歓喜の叫び声を上げながら、誰にも見えないようにこっそりガッツポーズ。

 嬉しすぎてピョンピョン飛び跳ねたくなる気持ちを懸命に隠して雨を眺めていたら、すぐ後ろから声をかけられた。

「奏(かなで)。傘持ってきてる?」

 振り向けば、サラサラストレートロングヘアの美少女が背後に立っている。

 高校入学以来の、あたしの自慢の親友である藤森亜里沙(ふじもり ありさ)だ。

 亜里沙の肌の色は雪のように白くて、パッチリとした大きな瞳と髪は、ほんのり綺麗な琥珀色をしている。
 たぶん生まれつき色素が薄いんだろう。

 見事に左右対称に整っている目鼻立ちは、扁平な顔立ちのあたしからすれば羨ましいかぎりの凹凸具合だ。

 本人はそんな派手な顔立ちを嫌がってるけど、まるでハーフのような大人びた美貌は学校で一番。

 いや、絶対に県でも一番の美少女だとあたしは確信している。

「ううん。持って来てない。亜里沙はいつも折りたたみ式のヤツ持ってるよね?」

「それが、たまたま今日に限って忘れてさ。なんであたしってこう、天候に恵まれないかな?」

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