星の砂 **海と空の秘密**
「……んっ」
急に苦しくなって、目を開けた。
まだ、まわりは真っ暗だった。
カーテンの隙間からもれる月明かりだけが、部屋の様子を見せてくれた。
私の目の前には、海斗…ではなく、空がいた。
唇にあたたかいものが触れていた。
私は状況が飲み込めず、固まっていた。
空の手が私のキャミソールの中へ入ってきた途端、私は異変に気付き、空を突き飛ばそうとした。
でも、遠慮のない男の力に女が敵うわけがない。
体に力が入らず、声にならない叫び声で、必死に叫んだ。
「かい…とぉ…っ!!海斗…っ!!」