星の砂 **海と空の秘密**
優しい海斗は、私が下で寝ていたのを見て、私に布団をかけ、上で寝てくれていた。
そんな隙を狙って、空は私を襲いに来たんだ。
同じ部屋に海斗がいるのに…!
「どうした?ここみ……。」
海斗は、私と空を目にした途端、血相を変えた。
「空!!てめぇ…!!」
2段ベッドの上の段から飛び降り、右の拳にぐっと力を込め、空に殴りかかった。
しかし、空は難なくそれをよけた。
海斗は私を自分の胸元に引き寄せてから、思い切り空を睨んだ。
「いい度胸だな、空。」
「言っただろ?俺は、ここみを諦めたわけじゃない。」
空の、その王子様のような容姿も、声も何も変わっていない。
それなのに、とてつもない恐ろしさを感じた。
海斗が言い返そうとする前に、私はたまらなくなって、言葉を発した。