諸々の法は影と像の如し
「でも魔﨡、さっき任せろって言ったじゃない」

 章親が言うと、魔﨡はきょとんとした目を向けた。

「何も章親だけが内裏に行かずとも、守道の御魂が異変を知らせれば、我が章親を内裏まで運んでやるということじゃ」

 え、と今度は章親がきょとんとした。

「我が本身になれば、お主ら二人を運ぶことなどわけないぞ」

「あっなるほど~」

 ぽん、と手を打つ守道だったが、その横で章親は青くなった。
 本身ということは、龍になる、ということか。
 龍の背に乗って内裏に行くのか。

 それはそれで、何事も起こらないのか。
 落雷や豪雨が起こりそうだが。

「……転がり落ちそう……」

 そもそも魔﨡の本身は、いかほどの大きさなのか。
 龍の大きさはわからないが、物凄く大きいという印象なのだが。
 下手に着陸すると、内裏をぶっ壊してしまうかもしれない。

「ま、魔﨡。くれぐれも、周りをよく見て行動してね」

 魔﨡の性格からいって、内裏で変事があれば喜び勇んで飛んで行こう。
 そのまま内裏に突っ込みかねない。
 章親はとりあえず、魔﨡に釘を刺しておいた。
< 121 / 327 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop