インキャ!

春は、出会いの季節です。

『△△△が、○○○○であるからして~』
今、長すぎる校長先生の話を聞き流している。私は場所を体育館に移していた。
さっきから、睡魔に襲われている。昨日、ゲームし過ぎたかな……。
そんなことを考えながら、うとうとしていると背中をつつかれた。びっくりしすぎて、身体が固まった。我ながら、弱い心臓だ。一人で苦笑していると、
「ねぇ。」
突然、声がした。驚いて声の方を見た。するとそこには、なんと言ったらいいのだろうか。猫を擬人化したような女の子?が、こっちを不思議そうに見つめていた。
「だ、だ、だ、だ、誰?」
テンパりすぎだよ!と自分にツッコミを入れる。
「あ、ごめんさい。うとうとしていたものですから、つい……。」
その、猫さん(勝手につけた名前)は、照れくさそうにほっぺを赤らめた。と同時に私の顔は、恥ずかし過ぎて真っ赤になった。
もう、死にたい……。
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