逆境シンデレラ~御曹司の強引な求愛~
そして床の上に、おそらく基の着替えだろう、袋から出した状態で下着やTシャツ、スエットパンツが積み上げられている。
これを着ろということなのだろう。
風呂上がりの沙耶の悲鳴を思い出し、急いで身につけた。
「沙耶……」
隣にしゃがみ込み、彼女の顔を覗き込んだ。
薄手のパジャマに、モコモコしたカーディガンを重ね、ブランケットを膝に乗せている沙耶は、基の呼びかけに目を覚ます様子はない。
「可愛い」
ずっと眺めていたくなる、不思議な感覚に、基は戸惑いながらも、沙耶の肩と膝下に手を入れ抱き上げて、そのままベッドに移動した。
(本当は、一緒にベッドに入りたい。眠る沙耶を抱いて眠りたい。そんな幸せがあるのなら、そのまま永遠に目覚めなくたって構わない……。)