逆境シンデレラ~御曹司の強引な求愛~
だが基としてはこれ以上沙耶に嫌われるのも、泣かれるのも、ゴメンだった。
沙耶を仰向けに寝かせ布団をかけると、沙耶が膝に乗せていたブランケットを自分の肩にかけ、ベッドに頬杖をつき、沙耶を見おろした。
あの誕生パーティーのとき以外、基本的に沙耶のすっぴんしか見たことがない基であるが、眠る沙耶は身悶えするほど愛らしく、可愛らしく見えた。
「たぶん俺がいつも怒らせてるせいだな……」
基本的に自分は、いつも沙耶を怒らせたり泣かせたり、呆れさせたりしている。
だが沙耶は、基に起こり、泣き、呆れながらも、決して無視をしないのだ。
本当に気持ちの優しい女性なのだろう。
そして自分は沙耶のそんな優しさに付け込んでいるだけなのだ……。
(だが、どうやったら諦められる? 沙耶。この思いをどうやったらなかったことにできるんだ……。そんなの無理だ。絶対に。)