逆境シンデレラ~御曹司の強引な求愛~
そして基は頭の下に腕を敷き、仰向けに横になった。
大きく張り出した木の下なので日陰になっている。そよそよと吹く海からの風が、目を閉じた基の髪を揺らしている。
(確かに気持ちよさそう……。)
お腹もいっぱいで、なおかつ昨日はあまり眠れなかったこともあり、急激に眠気が押し寄せてきた。
(じゃあ、少しだけ……。)
ドキドキしながら沙耶も仰向けになり、目を閉じた。
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「や……沙耶」
優しい声で名前を呼ばれて、沙耶は半ばぼうっとした状態で、目を開けた。
「沙耶、そろそろ起きないと日に焼ける」
きれいな顔が、目の前にあった。
その距離、十センチ。