逆境シンデレラ~御曹司の強引な求愛~
「あっ、嘘ついてる!」
「嘘、ついてないって。くくっ……」
「じゃあなんで笑うの!?」
「そりゃ、沙耶が、真面目にっ……」
わざとらしいくらい真剣な表情をする基だが、やはりこらえ切れなかったようだ。
「あー、ダメだ、ごめん、沙耶、面白すぎる。俺の言うこと信用しすぎ。ごめんなさいって、素直に謝るし、俺、ただの役得だし……。ふふっ、ダメだぞ、沙耶。そんなんじゃ生きていけないって」
キリッとした表情で言われて、カーッと顔が赤くなるのがわかった。
「ひっ、ひどい、バカ基!!!!」
腕を振り上げて基の胸のあたりを突き飛ばすと、逆にその手を取られて引き寄せられる。
あっと思った瞬間、沙耶は基に抱きしめられていた。