逆境シンデレラ~御曹司の強引な求愛~
ウチノマゴ攻撃の相手がまさか知り合いとは、確かにすごい偶然だった。
だが藤塚夫人はそうとはとらなかったようだ。
「いいえ、これは運命なんじゃないかしら?」
「は?」
美鶴がなんのことだと目を丸くする。
夫人はうっとりとした表情で、
「だからね、美鶴。私とあの人もね、偶然がたくさん重なって、一緒になったのよ。あなたたちもきっとそうよ」
と、乙女のように目をキラキラさせたのである。
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「……遅くまでつき合わせて悪かったね」
「いえ、お話面白かったですよ」
沙耶はタクシーの隣で申し訳なさそうに頭を下げる美鶴に、正直な気持ちで答えた。
あの後、一緒に住む予定の長男の嫁という女性が来るまで(国会議員夫人らしいが、とても感じのいい人だった。)、美鶴と沙耶は夫人の思い出話を延々聞かされる羽目になった。