逆境シンデレラ~御曹司の強引な求愛~

 神尾にあれこれ任せているくせに、少し拗ねたように唇を尖らせる基。
 それが何だか少年のように可愛く見えて、沙耶は笑ってしまった。


「ふふっ、神尾さんでしょ。妬く相手じゃないんじゃない?」
「そんなことあるか。沙耶の周りにいる男はみんな敵認定だ。美鶴のことも、正直まだモヤモヤしてるんだからな」
「それは……」


 痛いところを突かれた。
 美鶴のことは確かに説明が足りていない。やましいといえばやましいので、沙耶は素直になった。


「ごめんなさい。その件に関しては誤解だから、後でちゃんと話します」
「じゃあ風呂の中で聞かせてもらおうかな」
「なっ……」
「ベッドの中でもいいがな。それどころじゃないかもな」


 そしてニヤリと基は笑って、顔を真っ赤にして固まる沙耶の額に口付けた。



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