逆境シンデレラ~御曹司の強引な求愛~
「でもやっぱり、自分の部屋に荷物を取りに行くついでに挨拶に行くわ。こんなことになったんだもの……」
基の誕生日パーティーへ行くことができたのは、ソルシエールの社長とその孫の潤のおかげである。
謝罪だけでなく、そのお礼も言いたかったのだ。
「わかった」
基は沙耶の気持ちをくみ、うなずくと、
「これも今日で見納めか」
と、改めて沙耶の全身を見つめる。
「うん……そうね」
何の変哲もないユニフォームだが、沙耶にとっては長年身につけてきた戦闘服でもある。
「洗って返したいんだけど、洗濯機とか、置いてあるの?」
「勿論ある。明日からでも暮らせるようにって頼んでたからな」
「なるほど……神尾さんに抜かりはないのね。本当に凄い人ね、神尾さん」
「……他の男を褒めるなよ」