続・俺と結婚しろよ!
ディズニーランドを出て、手を繋いで歩く。
賢ちゃんの大きい手を、ぎゅっと握りしめる。
賢ちゃんは小さなあたしを見下ろし、満面の笑み。
そして、あたしの視線は、ふとあるものに釘付けになる。
それは、ゲームセンターの中にある、太鼓の達人だ。
「賢ちゃん、あれやって?」
指差すあたしに、
「マジか。勘弁しろよ」
困り顔の賢ちゃん。
賢ちゃんの気持ちもなんとなく分かる。
こんな時にまで、太鼓を叩きたくないのだ。
だけど……
賢ちゃんが叩いているところが見たくて。
絶対カッコイイと思って、お願いしてしまう。
「あれ、下手なんだよ俺」
賢ちゃんは言い訳がましく言うが、
「賢ちゃんのスティック、すげぇんでしょ?」
そう言うと、
「まぁな」
乗ってくれる。
やっぱり馬鹿だ。
そして、そんな賢ちゃんが大好きだ。