続・俺と結婚しろよ!
「ねぇ、なんで玄なの?」
光樹は静かに言う。
「咲良って、あんな人タイプだった?」
あんな人って、なに?
「あんなにチャラそうで、いかつくて、俺様タイプの人、好き?」
なにそれ。
全然賢ちゃんじゃないじゃん。
「ただ有名なFで、天才的にドラムが上手いだけで……」
「賢ちゃんのことを、悪く言わないで!!」
あたしは叫んでいた。
「賢ちゃんのこと、何も知らないくせに!」
あたしは、あんなに素敵な人、見たことがない。
あたしを大切にしてくれて、冗談を言って元気付けてくれて、優しい人。
「……ごめん」
光樹は申し訳なさそうに謝る。
そんな光樹は、やっぱり根っからの悪人ではないのだろう。
そして、完全に嫌いになりきれない。
昔は大好きだったから。
そして、光樹よりsoleilを選んだあたしは、光樹を傷つけてしまったから。