続・俺と結婚しろよ!
「そりゃどうも」
賢ちゃんはそう言って、丁寧に包丁を入れる。
可愛いケーキが、サクッと綺麗に割れた。
そんな賢ちゃんはいつもの賢ちゃんなんだけど……
手に新しい痣が出来ている。
サポーターが両手になっている。
そして、湿布の香りがした。
賢ちゃん、本当に忙しいんだ。
忙しいのに、あたしのために時間を割いてくれて。
それなのに、あたしは賢ちゃんに八つ当たりばかりしていた。
自分がすごく子供だと思う。
賢ちゃんがすごく大人だと思う。
ごめんね、賢ちゃん。
賢ちゃんの好意を素直に受け取れなくて。
謝りたい。
だけど、上手く謝れなくてもどかしいよ。
あたしは……
思わず賢ちゃんの背中に、手を回していた。