君がくれたもの


お願いだから、大輝のところに行かせて…。

「…大翔、離して。」

泣きながら言うと、顔を歪めた大翔は、待ってろ。

そう言って私をベッドへとおろして、病室から出て行った。

そして、すぐに戻ってきた大翔の手には車椅子。

私をそこに乗せると大翔は大輝の元へと車椅子を押してくれた。


手術室の前に着くと、

久しぶりの、

おじさんとおばさん、優香と亜美と佐倉と相良。

そして、

前の私のお母さんと、お父さん。

私の存在に気づくと、

泣きながら私に駆け寄ってきた、

前の私のお母さんとお父さん以外のみんな。

「日菜子?!
よかったっ。
よかったっ。」

そう言いながら私を抱きしめた優香。

だけど、私の目は前のお母さんとお父さんを見つめていた。

「…なんで私を引き取ったの?

同情?

私が家がない子だから?」

冷たい声が手術室の前に響き渡った。

私の問いに必死に首を振る歳を感じさせない前のお母さんとお父さん。

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