セシル ~恋する木星~


赤ワインのキスの魔法にかかったのか、セシルは山口にすべてをゆだねきっていた。
山口は優しくベッドにセシルを降ろすと、さらに濃厚なキスをし始めた。
今まで感じたことのないような感覚。ふわふわしていて、雲の中にいるみたい。
意識がだんだん薄れてゆく。

気がつくとバスローブを脱がされ、何も身に着けていないままセシルはベッドに横たわっていた。

「イヤッ」

急に恥ずかしくなって、セシルは反射的に両腕と両腿をクロスして、からだを隠しながら言った。

「セシィ、すごく綺麗だよ。恥ずかしがらなくてもいいんだよ」

山口は諭すように言いながら、セシルの隣で自分もバスローブを脱いだ。
年齢を感じさせない、引き締まった肉体が、セシルを包み込む。



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