唄姫
「そうじゃなくて、親父の話を聞けョ」



「分かってるわョ。どーせ、あたしは一人なんだからっ」

まだ、怒鳴り続ける………



「いい加減にしろョ。
そんなんだから、浮気されんじゃねーかよっ」

また、思わず………



“バシッ”


頬に痛みが走る………


父親が、僕を殴った


僕の記憶がある中で


初めて





「母さんに……、そんな事言うな、悪いのは俺だから………」



僕は、今起こった事を理解するまでに



時間がかかった……



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