天狗に愛されて
『天狗さーん!』
〈だーから、子供が一人で山奥来んなって!〉
天狗と小さい私…?
でも、私が天狗と初めて会ったのは
まだずっと後の筈なのに。
〈今日も泣きに来たのカイ?〉
小さい私は花を摘み取り、
天狗に近付いて膝の上に座った。
『ねぇ、天狗さん!
どうしてお屋敷の皆は私の事を
「アレ」とか「落とし子」って言うの…?
それと名前ってなーに??』
名前…?
知っていて当然の事を天狗に問い掛けていた。