ばか、嫌い。でもやっぱ好き。

いて欲しいと願う今日。

輝龍の皆と教室に入る。いつもなら陽花は既に来ている時間。

ガラリと空いた陽花の席。



『い、ない。』



ダッ



優樹「お、おい!?葵!」



やだ。やだ。行かないで。陽花!!

私をもう……







《独りにしないで》







全て場所を探した。でも居なかった。どこにもやっぱり行ってしまったの?

昔のように。

ならば1年後に帰ってきてくれますか?



『ヒッグッ。フッ、うぅ~。よう……かぁ~。』



ただただ泣くしかなかった。私にはそれしか出来なかった。



優樹「大丈夫。大丈夫だから。」



優しく抱きしめてくれる。そして皆が抱きしめてくれる。

でも……でも!

大丈夫という言葉が信用出来なかった。

帰ってきてくれなかったらどうしよう、という不安しか残らない。

未来なんて私が知るよしもないのだから。



いつもの屋上。私は泣き崩れて寝てしまった。


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